乱立!ラブフラグ!
最大にして最強の。恋人たちの最終局面――ラブホテル。
やっぱりパックマンこいつに犯られるんだ!
「ど、どうしよう」
受付を済ませてエレベーターの中。
「何がだ?」
「だってお前、ジェルとか持ってきてないだろ?」
ロックマンは怪訝そうに見つめている。
「それが無いと滑りが――」
「ああ。そういうことか」
事を察したのか、それなら、とロックマンはショルダーバックの中を探って。
「マークから借りてきた」
なんつーもん持ってるんだあいつ!?
ロックマンがバックの中から取り出したのはハンドクリームである。日用品として自然と常備できる反面、行為の際にはその滑りを助ける優れもの。というかあいつ攻めだったの? 絶対受けだと思ってたのに。
「使うか?」
「あっ当たり前だろ」
荒く奪い取ってしまったがこの流れは自分が受けなんだろうか。
リードするとか言ってたし。
「どうしたんだ?」
パックマンはふいと目を逸らして。
「……痛いのはヤだからな」