レッドさん落ち着いて!
……、ん?
んんんんんん?
なんだなんだどういうことだつかなんだその素敵な笑顔!
「えー」
混乱している間に背後からローナがひょっこりと。
「ネロばっかりずるーい」
「私だってしてもらったことないのに」
その反対側からはシフォン。
「お、お前らっ」
「このポフィンあげるから交換してよ」
「しなさいよ」
「あのなぁ」
双方差し出したポフィンのその色ときたら。……緑と青。食えるかっ!
「ネロを困らせないで」
レッドは苦笑い。
「それに。これはネロだからしたいんだよ」
おいおいおいおいおい!?
「どうしたんだよレッド!?」
ちょっと目を離していた隙にこいつは拾い食いでもしたのか。いや、そんなはしたない真似をするような奴じゃないことは昔から知ってる。裏路地で変な薬でも買わされてそれを疑いもせず呑んだとか。
「別に普通だよ?」
という訳の分からぬ疑いに反してレッドはにっこり。
「ネロのことが大好きだからさ」
「や、そりゃ気持ちは分かるんだけどよ」
「だからネロには、もっと俺のこと好きになってほしくて」
背景の黒に稲光が駆ける。
「……ね?」
ち、ちょっと待て。
「ずるーい!」
ちょっと待てええぇえええ!?