レッドさん落ち着いて!
絆は十分に深まった。メガバングルの扱いだって、何ひとつ間違っちゃいない。
それなのに。
「レッド」
どうしてメガシンカ出来ないんだ――?
くっと拳を握り顔を俯かせ影を落とすレッドにネロは眉を寄せて。
「聞いてくれレッド、俺は」
「……しよう」
ぽつりとこぼした言葉がよく聞き取れず、疑問符。
「レッド?」
「デートしよう!」
え?
「好きな所に連れていってあげるよ! 路地裏とか廃ビルとかホテルとか」
「選択肢おかしいだろ!」
「レッド殿は野外プレイもイケる口か」
「俺……ネロにならどんなことをされても」
「いやいやいやいや!」
ネロは引き攣った顔でレッドの両肩を掴む。
「落ち着けレッド!」
「俺は十分に落ち着いてるよ!」
「その結果で安安と純潔を差し出すな!」
「考えてるよ! でもこうでもしないと絆が」
「話を聞けって、俺は」
ネロは大きく息を吸って叫ぶ。
「メガストーンを持ってないんだよ!」