危険なヘアサロン
といっても、まあ。
要は髪を切るわけだから驚かせたいのだ。ああは言ったがもし、坊主になって出てきたりしたらどう対処したものか。いい機会だ、いっそ寺に放り込んで――
「あぁあっシフォン殿ぉぉ!」
……!?
「あら。ココがいいのね?」
「あっああぁ……そ、そこは、ぁ」
ちょっと待てえぇええ!?
「ぁ、あっ、シフォン殿、ぉ」
「だらしがないわね。そうも気持ちがいいのかしら」
浴場の中から聞こえてくる二人の謎の会話。
「ほら……」
「ぁ、んやっ、ふ、あぅんっ」
一体ナニをしているのか。リオンの声の調子が明らかに危うい。
「……?」
「聞こえないぞー」
当然のことピチカの耳はリムが、ローナの耳はネロが責任を持って塞いだ。本当は自分の身を庇いたいところだが仕方ない。
「な、何してるんだろ……」
ルーティは引き攣った笑みを浮かべながらユウをそろりと見上げた。
「知らん」
メッチャ怒ってるぅうう!