ボク、紹介します!



個室とは一概に言っても、やはりなかなか雰囲気が良い。

ひとつの机を二人隣り合わせで座っているのだが、和を題材にしているからか部屋は畳張り。木材の匂いが安らぎを感じさせる。成る程仕切り役を果たしてある襖を外すことで十名も二十名も同じ一部屋に招くことが可能のようだ。

今度他の連中を誘ってみてもいいかもしれない。

「それで、趣味は?」

ベタな質問だ。

「け、稽古を少々」
「少々じゃ駄目なんじゃ」

ロイはぎこちなく笑いながら焼酎を飲む。

「年収は……?」

吹き出してしまった。

「あら。大丈夫ですか?」
「なっなんとか」

依頼の難度と達成率によって報酬も変わってくるし戦士の年収が他より安定してるはずないだろ!

「い、一応、五百より上です」
「そうなんですか?」

パルテナは手を合わせて柔らかな笑みを浮かべた。

好印象だけど釈然としない。女こえーよ。
 
 
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