ボク、紹介します!



この構図は一体。 

……というのはロイの心の声である。

そうか、こいつが紹介したかったのはこの二人だったのか。一人は容姿端麗、言うことなしのべっぴんの女神様。もう一人は諸々の事情でピットと瓜二つの――

「言いたいことがあるなら口で言え」
「いえ別に何でも」

前言撤回、全く似ていない。

「チッ」

どう見ても敵意剥き出しです本当にありがとうございました。

彼はブラックピット。通称ブラピ。

「何かしたの?」
「た、多分」

山ほど思い当たるのだから否定ができない。

初見はダークピットと間違えて攻撃的な発言に揃えて構えてしまったし、その次はピットと間違えて馴れ馴れしく接してしまった。あの時は怖かった、特に目が。

「とりあえず何か頼もうよ」
「そ、そっすね」

視線が痛くて耐えられる自信がない。ピットが広げたメニューに顔を覗かせて極力交えるのを避ける。とりあえず、酒でも飲むとしよう……
 
 
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