ボク、紹介します!
まあ、とパルテナが声を上げた。
「それじゃヤキモチ焼いちゃったんですね」
その瞬間。
ぼっと火が燃えるかの如くブラピの顔が赤く染め上がった。
「うっうるさい!」
……そういうことだったのか。
「馬鹿だなぁ」
ピットは思わず口に出して笑った。
「なんだとっ」
「ボクも好きだよ、ブラピ」
返す隙もなく鼓動は加速する。
「……ああ」
それが、今は精一杯。
「では改めて!」
ピットはぐいとブラピの腕を引いて言った。
「――ボクの大好きなひとです!」
他の人に紹介するのは、またの機会ということで。
「なんだこの振られたかのようなスッキリしない感覚」
「まあ、ロイにとって今回の件は単なるとばっちりだからね」
「酒持ってこい店員!」
end.
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