ボク、紹介します!
「そっそういえばどうして二人は此処に」
「あら、美味しそうな伊勢海老」
「食べていいよ。僕たちはお腹膨れちゃったし」
「いいんですか? では、遠慮なく」
ああぁすっごい自然に流された。
大体、ボクたちの隣の部屋だったこともただの偶然とは思えないし、何よりロイを巻き込んだ勘違い騒動に関して反応が落ち着いていたってのも情報を前以て知っていたとしか考えられないんだけど……パルテナ様はどうでもいいのかなぁ。
「あっ昼ドラは好きですよ?」
聞こえていたのか!
「失礼します、コース料理の鮟鱇のひとり鍋です」
「これはまた随分と豪勢ですねぇ」
「別に、普通だよ」
「これだから金持ちは」
じと目になってピットが見つめていたその時、ふと視界の端で不自然な襖の隙間がいやにちらついた。
「“偶然にも”そこから隣の部屋の様子が窺えるみたいですよ?」
パルテナは鍋を前にして手を合わせている。
視線を向けるとマルスとカービィはさっと目を逸らした。
「……覗いてみますか?」