非モテ男子の非日常
……次の日の朝。
「おっはよー!」
「おぅふっ」
デジャヴ。
「あれお前腰痛めてんの?」
「昨日色々ありまして」
「……お前が?」
デスクに腰をぶつけただけである。
「おはようミカゲ、パックマン」
正門前で声をかけてきたのは昨日のロックマンに替わって挨拶運動中のマーク。
「おはようございまーす!」
「ん。おはよう」
挨拶するだけで女子生徒から黄色い声。
「ああいうの羨ましく思ったりしないの?」
そう訊ねるパックマンは当然のことながら昨日と違って腕を組んだりはしてこない。
「無論」
ミカゲは瓶底眼鏡をぎらりと光らせて。
「拙者には『幼女戦記』のパルモちゃんがいるので!」
「……お前こないだレレちゃんがどうとか言ってなかった?」
「主人公とキスしたので!」
パックマンはうげぇ、と引き気味に。
「オタクキモ……」
これこそが。
非モテ男子の純日常。
「お前その眼鏡外せばマシになるのにな」
「な、なら余計に外せないで御座る!」
「モテたくないのかよ」
「もう懲り懲りで御座る……」
end.
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