解釈違いにも程があるっ!
ゴールデンハンマー。
「ほぎゃー!?」
ミカゲが奇声を上げて飛び退くと既の所でその一撃を躱すことに成功した。生徒会室の戸は受けた衝撃に対し崩壊するものかと思いきや案外静かにレールを外れると部屋側に倒れ込んで。
「な」
問題の二人も流石に事態に気付いた様子だったが体勢はそのまま出入り口に注目。
「会長自ら風紀を乱すなんて」
「──番長ッ!」
が。
「あれ?」
パックマンは目を丸くした。
「お、お、お前ら……」
「揃いも揃って何をやっているんだ」
それはこっちの台詞だというもの。
スピカとロックマンは──あろうことか生徒会室にテレビとゲーム機をセットして遊んでいただけだったのだから。なんで持ち込んでいるんだ。
「ば、番長?」
ダークウルフの頭の上には疑問符の群れ。流石のスピカも諦めたように溜め息。
「リングフィットアドベンチャーで運動がてらこいつとクリアタイムを競ってたんだよ」
ええと。……つまり。
二人が付き合っているというのは。
「君は騒ぐ割に体力が少なくて情けがないな」
「うるせえ、てめーだってさっきまで」
「番長おお!」
飛び掛かるダークウルフ。
「ぎゃああ!」
反射的に黒い雷をお見舞いするスピカ。
「よ、……よ、かったああ……」
そして安心のあまり膝から崩れ落ちるミカゲ。
「これにて一件落着だな!」
「あ、あなた最初から分かっていたわね!?」
「妄想とは無限大なのだよピーチ殿」
ふふんと誇らしげに腰に手を置きながら胸を張るリオンにピーチは悔しそうな様子だったが。
「ま、……ありがちのオチよね」
何はともあれ一件落着。
「扉の破壊! ゲームの持ち込み!」
マリオは腕を組みながら。
「連帯責任で全員反省文!」
……ですよね。
end.
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