解釈違いにも程があるっ!
そう。ルーティとスピカは幼馴染み。
全くタイプの異なる二人ではあるが仲が良いというのも周知の事実。もちろん恋仲ではないが親友が犬猿の仲たる相手に堕とされそうなのにそれでいいのか。いいや、いいはずがないっ!
「えっと」
けれどルーティは苦笑いを浮かべて。
「僕は、いいかな……」
「……は」
「二人が決めたことだから」
それはつまり。
「俺、推し変しちゃおっかなぁ」
「えっ」
「自分は最初から狙ってましたから」
「えっえっ」
ダークフォックスとダークファルコに挟まれてルーティはおろおろ。
「男の中の男というやつだな……!」
「私はスピルー小説を今日中にアップするわ!」
ルーティの頭の上に疑問符が飛び交う。
「お前ら下校時間だぞー」
そうこうしている間にやって来たのは保健担当教師のマリオだった。
「なんだあいつらまだ居たのか」
マリオは生徒会室の扉が閉め切ってあるのに気付くと呆れたように息を吐く。
「全く。お前らからも何か言ってやってくれ」