演劇上等!~シンデレラ編~
「ではでは」
カービィが床にカボチャを置いて離れると、ピチカはカボチャの目の前へ。
「どっ……」
『魔法使いはシンデレラが持ってきたカボチャを、魔法の杖で叩きました』
「せえぇええい!」
粉砕。
「……え」
ふっと舞台は暗転して。
「粉々じゃないですかやだー」
「だっ大丈夫! 魔法使いだから!」
間もなく舞台がライトアップされるとそこに可哀想なカボチャの姿はなく、何故か立派な馬車があった。講堂内はどよめいて。
「ね、簡単でしょう?」
「裏から持ってきただけだけどね」
カービィはやれやれと溜め息。
「さーてと。馬車を引くにはお馬さんが必要だもんね……どうしよっかなー」
ピチカがそう発言すると、舞台端からとある少年が顔を出した。金色の髪につんとした目付き、低身長のこの少年は。
「あらやだ電気鼠」
「誰が鼠だっ!」