演劇上等!~シンデレラ編~
『シンデレラは前に進み出て言いました』
「僕と戦ってくれる?」
「どうしてそうなるんだ」
メタナイトは立ち上がると、早足でカービィに歩み寄って手荒に胸ぐらを掴んだ。
「だって、武道でしょ?」
「戯け、舞踏だ」
「いいじゃん。剣舞ってことで」
「あのな……!」
ふとメタナイトが舞台端に目を向けると、やらせておけとばかりに男子部長が頷いた。見れば、講堂内も静まり返っている。
「……いいだろう」
舞台がめちゃくちゃになっても知らないからな。メタナイトは剣の柄に触れる。
「さぞや美しく舞ってくれるんだろうな」
「ふふ、お手柔らかにね」
カービィは笑って、ひと振り。
「王子様?」
静寂を掻き切るように、金属音が響いた。