演劇上等!~シンデレラ編~



『その頃、お城の大広間では舞踏会が開かれていました。玉座に腰を下ろした王子様に、家臣の男はこっそりと声をかけます』

「お気に召されましたか?」
「召すか!」

舞台がライトアップされたと同時に声を荒げたのは、なんとメタナイトだった。

戦術担当の教師である彼は今回、王子役に抜擢されたのだ。普段付けている仮面は当然アウトで、悲しくも童顔を晒す羽目に。

「大体、この役は私じゃないだろ……」
「いいじゃないか。たまには」

恥ずかしそうに頬を染めてぶつくさと呟くメタナイトを見つめ、くすくすと笑って返すのは家臣役であるデデデ。

成る程、これでは配役が真逆である。

「話によると推薦したのは貴殿らしいな」
「いい女が決まるといいですね」
「話を聞け……!」

メタナイトは握った拳を震わせて。
 
 
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