王子の機嫌を損ねたら
ロイは目を丸くして。
「僕を、仲間外れにするから……」
切なそうな顔で見下ろす、彼は寂しかったのだろう。違う、あれは全部勘違いで悪戯じゃなかったんだ――伝えないと。
「マルス」
「だから」
マルスはにやりと笑って。
「あんたらのやらしい鳴き声……全部校内放送で流してあげるよ……!」
とんでもねえ!?
「カービィ! ルーティ!」
ぎりぎりと詰め寄られ、助けを求めて名を呼ぶも、見ればカービィはメタナイトに壁に押し付けられ、床に尻餅をついたルーティに至ってはタブーが跨がっている。
「おいっ!」
「往生際が悪いじゃないか。変態君?」
まずい、黒マルス降臨しやがった。
どうしたものか。……いや、確かマルスは自分達の声を校内放送で流すのだとか言っていた。ということは、一か八かだ!