演劇上等!~ブレーメンの音楽隊編~
「くく……楽しそうだな、パンサー」
含み笑いを浮かべて見上げるレオン。
「こいつっ!」
「ちょ、暴れるなって!」
その態度が気に食わなかったのか、じたばたと暴れるピットの太股に手を回して必死に取り押さえるパンサー。
「はっ激しいのがお好きか……」
何故か興奮に喘ぎながらパンサーの太股に手を回し、しっかりと支えるリオン。
「あっあかん……感覚がのうなってきた」
一番の苦労人、ドンキー。
その時、ガノンドロフがドンキーに歩み寄り、跪いた。嫌な予感がして体を強張らせていると、ガノンドロフは手を伸ばし、
「へ?」
両腕の肘裏を軽く突いた。
「ぁ」
当然、体勢が崩れるドンキー。
「いぃやあぁあああ!?」
リオンもパンサーも声は上げたのだろうが、ピットの悲鳴に掻き消されて。
呆気なく、奇妙なタワーは崩れて動物たちの山が出来上がり、講堂内に再び笑いの渦が巻き起こる。ドンキーは体を起こして、
「くっそぉぉぉ……」