頑張れ番長!
――食事を終えて、廊下。
廊下の角の壁からひょいひょいと下から順に顔を出すのはスピカ、ダークウルフ、ダークフォックス、ダークファルコ。
「ま、見ときな」
ダークフォックスはそう言い残して通りに出てくると、向こう側から話しながら歩いてくる女子生徒二人組を見つめて。
これからお手本を見せようと言うのだ。
「うっぷ……大丈夫なのか?」
「彼なら問題ありませんよ」
「元々性格に難があるからな」
先程の牛乳が利いているのか口元を手で覆いながら訊ねるスピカに、にこやかなダークファルコとジト目のダークウルフ。
一方のダークフォックスは、女子生徒二人と擦れ違うそのタイミングで振り返って。
「きゃあっ!?」
掻き上げるように、スカートを後ろから捲る。ふわりと舞った短いスカートから見え隠れするのはまさしく、乙女の聖域……