頑張れ番長!



「いいんじゃないですか?」

にこにこと笑いながら口を挟むのはダークファルコである。スピカはコップに注いでいた水をぐいぐい飲み干すと。

「そんなことをしなくてもっ! 俺は!」

どんっ、と手荒くテーブルに置いて。

「走っちゃいけない廊下は走るし!」
「高確率で転けますね」
「保健室で授業をサボるし!」
「ただの体調不良です」
「そもそも時間なんて守らねえ!」
「寝坊による遅刻です」

自分のしてきた数々の悪事(?)を挙げていくも、ダークファルコにあっさりと返され、遂に言葉を詰まらせるスピカ。

「……まあ、やってみるか」
「お前までっ」

そういえば、番長である割にちっともそれらしいことをしていないなと気付けば、ダークウルフも溜め息を吐き出して。

「じゃ、決まりだな」
「おい!」
「とりあえず」

思わず立ち上がるスピカに、ダークウルフは改めてパック牛乳を差し出すと。

「飲んでからにしましょうか。……番長」
 
 
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