頑張れ番長!
「番長がこれじゃあねぇ」
やれやれ、と溜め息吐きながら現れたのはダークフォックスである。スピカはフォークでスパゲッティを巻きながら、
「放っとけ」
ダークウルフは頬杖を付いて。
「小さいままでも可愛いですけどね」
「うっさい!」
ばちばち、と頬に黒い稲妻を走らせては静電気で髪を靡かせながら、拳でテーブルを力強く叩き、威嚇。しん、と静まるも。
「番長は笑顔の方が似合いますよ」
「ぃぎっ」
ダークウルフは手を伸ばし、スピカの頬をぷにっ。途端に稲妻は鎮まっていき、頬が赤くなる。ぱしっ、とその手を払って。
「う、うるさい……っ」
そんなスピカの頭をくしゃくしゃと撫で回しながら、ダークフォックスは笑う。
「わ、笑うな!」
「まあまあ。……でもさぁ、番長なんだから。もうちょい“番長らしく”しないと」