頑張れ番長!
――所変わって、食堂。
「また会ったな」
順番が来た途端にテーブルを平手で強く叩き、食堂のおばちゃんを睨み上げる。
「いつもありがとうねぇ」
「勘違いすんな。俺はたまたま小腹が」
「スパゲッティでいいかい?」
「大盛りで頼む」
はっと軽く笑って、偉そうに腕を組むのは先程の男。本名、スピカ・リー。
実は彼こそが捻くれ者ばかりのダー組を仕切っている、通称ツンデレ番長なのだ。
「おまちどおさま。熱いよ」
「余計なお世話だ」
おばちゃんがスパゲッティを盛った皿を差し出しても、つんとした態度で。受け取り、フォークも手に取って振り返る。
「貴様がダー組の番長なのか?」
行く手を遮るが如く立ちはだかったのはクッパである。だから何、と言いたげなスピカの体を、舐め回すように見つめて。
「噂通り。……小さいな」
小さい?
それは禁句だった。刹那、スピカの頬を予告するようにばちっと黒い稲妻が駆ける。