無理なものは無理なので!
何ということでしょう。
我らがDX部隊リーダーのラディスが。
例のセックスしないと出られない部屋に閉じ込められています。
「り、ゆ、う、は……?」
今度ばかりはカービィもその背中にどす黒いものを背負いながら手荒にマスターの胸ぐらを掴んだ。
「さっきも言っただろう」
それだというのに当の本人はこれである。
「俺は創造欲に突き動かされただけ」
「限度ってものがあるでしょ」
「何をそう焦る必要がある。お前たちくらいの年代ならもう少し盛り上がるものじゃないのか」
カービィは痺れを切らしたように突き放す。
「誰がッ!」
「でも中にいるのはラディス一人ですよね?」
リンクの質問にマスターは「そうだが」とこれまた何食わぬ顔で返答。
「どうやってセッ」
「あかーん!」
「……行為を致すんですか」
言葉を正して質問を重ねれば。
「それに関しては問題ない」
マスターは小さく笑み。
「助けたいんだろう」
「……まあ」
「ワープパネルを用意してある」
まさか。
「誰でもいい。話し合いでも何でもお前たちの中で一人決めたらワープパネルを使って部屋の中に入りラディスとセックスしろ」
そういうことかああぁああ!?
「おおおっ俺は無理だからな!」
「僕も無理ですぅ!」
真っ先にマリオとヨッシーが口々に。
「俺もマルスも無理だよな? なっ!?」
「……えっ」
「未成年だろっ!」
「あ、……う、うん。そうだね……うん」
必死なロイの横でマルスは煮え切らない返事。
「未成年だからという在り来りな理由で選択肢から除外していいはずもない。要は人助けだろう」
冷めた様子でマスターが余計な口を挟めば。
「そっ……そうだよね……!」
「なんで嬉しそうなんだよマルス!」
「べ、別に僕は嬉しいわけじゃ」
「つまり年齢性別問わず誰にでも権利があると」
リンクは顎に手を添えながら冷静に読み解く。
「そういうことだ」
「いやだからって流石にピーチやゼルダに頼めないだろ!?」
「嫌なら自分が請け負えばいい」
「そうじゃなくてっ!」
マスターは溜め息をついて腕を組む。
「じゃあ何なら納得する?」
「まずシンプルに未成年はアウトだろ!」
「先程はああ言いましたが、誰にでも権利があるのだとしても女性には頼めません」
「やからって男はセーフとかどぉなんや?」
つまり?
「成人済み且つ女性でもなければ男性でもない」
そんな都合の良いメンバーがいるわけ──