僕らは甘やかし隊!



……ぎゅう、と。

それは。柔らかく優しく──温かく。


「いつも俺たちの面倒見てくれて──守ってくれてありがとうな」

ドンキーを抱き締めながら、ディディー。

「私が、どうしても眠れない時……子守唄を歌ってくれてありがとう」

ピチカはリムの頭を優しく抱き締めながらよしよしと子どもをあやすように頭を撫でて。

「俺たちだけじゃなくて、さ。皆が快適に過ごせるように色々考えてくれてありがとう」

トゥーンはぽんぽんとリンクの後頭部を優しく叩きながら包み込むように抱き締める。

「その、……上手く言えないけど」

力任せに突き放したり逃げたりしないだろうか──最初にこの作戦を聞いた時は乗り気な割に他の皆はそりゃ受け入れてもらえるだろうよ、なんて。

思っていたけど。

「助けてくれてありがとう」

ネスに続けるようにしてリュカも。

「気付いてくれて……ありがとう」

それぞれユウとリオンの頭を撫でながら。


「──いいこ、いいこ」


よしよーしってするのはどうだ?

俺らはまだチビだからしてもらえるけどさ。


してほしい、なんて言いづらいじゃん?


だから。

俺たちがしてあげよーぜ!


深淵を覗く時、深淵もまた此方を覗いている!

兄ちゃん達が面倒を見てくれてること……頑張ってくれてるってことは。


俺たち子どもが一番よく知ってるんだからさ!
 
 
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