僕らは甘やかし隊!
つくづく。子どもというのは突拍子もなくとんでもないことを思いつくものである。
「赤ちゃんプレイですか」
そうくると思った。
「は、はあ?」
「いや赤ちゃんじゃないだろ」
困惑するディディーとトゥーンを差し置いてリオンは何処からともなく涎かけやラトル、おしゃぶりを取り出すと呼吸を荒くさせて詰め寄りながら。
「知っているか否かは差したる問題ではない……、いや! 寧ろ困惑しながら或いは嫌々プレイに付き合うというのも個人的にはそそられる!」
「あーあ。始まりよったで」
ドンキーはやれやれと肩を竦める。
「む、無理だよぅ」
ピチカは顔を赤くして手を振りながら。
「だってまだ……お乳出ないもん……」
お乳。
「ばっ!?」
一体どんな想像をしたのやらディディーとトゥーンは揃って顔を真っ赤にして振り返る。
「出なくても……ママにはなれるんだぞ……?」
ピチカが。ピチカが。
「あれは止まりませんね」
「おぅい飼い主ー」
ユウが溜め息をついた次の瞬間。
「いい加減にしなさいよこの万年発情ド変態犬!」
「はぎゃわんっ!」
まさかの。
引っこ抜いた庭の木で脳天殴打。
「こうなることは目に見えていたからな」
「分かってたなら助けなさいよ!」
「あ、あはは……」
「やけど実際問題昼メシはアリちゃう?」
拳骨。
「不可抗力や……」
「紛らわしいのよ」
「そういうわけなので」
リンクはにこやかに手を打つ。
「我々を甘やかすためにも皆でお昼ごはんを作っていただけますか?」