なんてったってシスター!
「あんたみたいな甘えた子どもがリーダーと同じ血を通わせているだなんて世も末ね」
ダークピチュー。その姿はピチカと瓜二つだが可愛らしい外見に反してこの強気な性格と──実は女の子ではなく男の子である。リーダーであるスピカのことを実の兄のように慕っているがそれだけに血縁関係にあるピチカのことは誰より嫌っていた。既に噂は聞き付けているのだろうが態度を改めるつもりは更々ないようで。
「あまり言ったら可哀想よ」
くすくすと笑うのはダークプリン。
「事実でしょう?」
ピチカはゆっくりと立ち上がって膝をはたく。
「あ、ありがとう」
「ハァ?」
ダークピチューは眉を寄せた。
「そうやっていい子ぶって好感度稼ぎかしら? 非戦闘員の考えることはあざといわねぇ」
「ちが、……僕、戦えるもん!」
「泣いて喚いて逃げ回ってたくせに」
ピチカはむっとする。
「そこまで言わなくていいでしょ!」
「事実でしょ。顔真っ赤にしちゃってぇ」
「おい」
止めたのはダークウルフだった。
「話は聞いているだろ」
「あら。同じ血筋なら性別も厭わないのかしら」
銃口が向けられる。
「認めないわよ」
ダークピチューは不快感を露わにしながら。
「私だけは、絶対に──!」