演劇上等!~桃太郎編~
「ありがとう、フォックス!」
ルーティは上体を起こして立ち上がると、構えながらゆっくりと後退り。
「ちっ。……おわっ!?」
ファルコが小さく舌打ちをしたのも束の間、フォックスが急に身を引くのだからそれまで腕に足を掛けていたファルコはバランスを崩し、よろめいて。
その隙にフォックスは回し蹴りを仕掛ける。――万事休す、かと思いきや。
「遊びは終わりだ! スターフォックス!」
突然舞台に聞き覚えのある声が響き、舞台上から颯爽と現れたのはウルフである。
フォックスとファルコの間に入り、フォックスの蹴りを腕で受け止めつつ、一方でファルコには拳銃を向けてニヤリ。
「どっちの味方だ、ウルフ!」
「鬼に付けば狐。桃太郎に付けば鳥か……ふん。メリットが見当たらねえな」
「んだとぉ!?」
鳥と言われたことに腹を立てたファルコ、体勢を整えると殴りかかり。