演劇上等!~桃太郎編~
『早速鬼を退治するべく、桃太郎は鬼ヶ島にある洞窟の奥へと進みます』
「退治って何をすればいいのかしら」
「さあ? やっぱし殺すんじゃねーの?」
舞台の背景も野原から洞窟に変わっており、舞台端からピーチ、ディディーが話しながら現れて。ビルは頻りに辺りを見回して鬼を捜し、ファルコは腕を組んで少し離れた位置から目を見張っている。
『その時でした』
「……来やがったぜ」
と、ファルコ。ここで雷の轟く音が鳴り響く。舞台、少し暗くなり、雷を示した青い一筋の光が、舞台を駆け巡る。
間もなく、反対側の舞台端から黄色の布地に黒い縞模様が入った服を着込んだ男が三人、ライトアップされて現れる。
『洞窟の奥から、世にも恐ろしい鬼が現れ、桃太郎の行く手を遮ったのです』
「自分の墓を立てる為だけに、こんな島までわざわざご苦労様だね!」
真ん中に立っているのは、なんとルーティである。――え、普通に可愛い。
隣に並んでいるのはフォックス、ルーティより斜め後ろに立っているのはクッパ。