アルバムを作ろう!
「ちーず!」
次にシャッター音が響いたのは食堂だった。
流石子供というのはカメラを向ければ愛想よく笑ってくれるもので写りがいい。最初の一枚で納得のいく代物が得られレッドもご満悦。
「それどうするんだ?」
「現像してアルバムを作るんだよ」
「おもしろそう!」
きゃあきゃあとはしゃぐ輪を外れてトゥーンは厨房へと顔を覗かせる。
「兄ちゃん!」
リンクはタオルで手を拭いながら。
「どうかしましたか?」
「写真を撮るんだってさ!」
「ふふ。それは楽しそうですね」
ゼルダが笑う。
「二人とも撮ろうぜ!」
「はいはい」
腕を引いて向かう途中で鉢合わせ。黒く重く恐怖の肩書きが纏わり付く厄災手招く魔王。ともなれば和やかだった空気も冷たく凍り付く勢いだがトゥーンはじいっと見上げると。
「おまえも来いよ」
リンクは目を丸くする。
「だって」
トゥーンは真っ直ぐな瞳で。
「もう俺たち仲間じゃん」