アルバムを作ろう!



ざわざわ。ざわざわ。

「もう少しだけ後ろ詰めてー!」
「図体だけはご立派だよな大魔王さんよ」
「貴様が小さいだけだろうマリオ!」

喧しく騒ぎ立てる。

「まさか」

マスターは小さく息を吐いて。

「創造の力を使ってこんなにも至極くだらない代物を作らされるものだとは思わなかった」


自撮り棒。

めちゃくちゃ長い。


「こ、こうでもしないと皆が入らなくて」

レッドは苦笑を浮かべて肩を竦める。

「まったく」
「なんだかんだ言っても作ってくれるんだね」
「ツンデレのお兄ちゃんはツンデレなのさ」

ピチカとローナはこそこそ。

「よし、全員入ったぞ!」

こればかりは流石に地上から離れているので飛翔したピットが直接確認を行なっていた。その甲斐あってようやく納得のいく形でフレームに収まったらしくピットは地上に舞い降りる。

「ピース!」
「それ平和って意味だろ」
「亜空軍が目の前にいるんですがそれは」
「巷で噂のクソリプってやつだな!」
「いいからさっさと済ませろ」

ピースサインを突き出すピットに口々に悪態を吐くロイとカービィに何処の情報か知らないが目を輝かせるリオンと溜め息を吐き出すユウ。

「平和ねぇ」

何の気なしにクレイジーが呟いた。

「笑って笑って!」


これから先も。

くだらない日々に僕たちは笑うのだろう。


「はい!」

いつまでも褪せない鮮やかな色で。

「──チーズ!」


皆が同じフレームに収まっていますように。



end.
 
 
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