創造神は調子が上がらない!▼
空間が切り刻まれる。
裂かれる。
結局のところ彼らとの戦いは前座でしかない──これから最も厄介な奴が現れる。
この世界を理想郷にするべく力を振るう。
──災厄の双子。
「くしゅん」
ロイの頭の上にタライが降ってきた。
「いってえ!?」
「ええ……」
雰囲気ブレイカーである。
「今はそういう空気じゃないですよ」
「ロイ……」
「いやいや俺じゃねえって!」
そうこうしている間に開かれた空間からいよいよ二つの影が降り立った。ああだこうだ言っていた剣士たちも改めて剣を構え直す。
「あれぇ。おかしいなぁ」
にたにたと嗤うのは破壊神クレイジーハンド。
「僕の見立てだとこいつらはズタボロになってて後はおいしいとこだけいただく予定だったのに」
「そう言ってやるなクレイジー。涙ぐましい努力あっての成長じゃないか」
隣に並ぶのは創造神マスターハンド。
「兄さんったら甘やかすね?」
「子どものようなものだ」
雰囲気を持ち直す。
「可愛がってやろうじゃな、……っくし」
リンクの頭の上に布団が降ってきた。
「……リンク」
「何かおかしいですね」
「とりあえず布団取れって。シュールだぞ」