神様のなにもない一日
嫌な予感というものは的中するものである。
「白磁の肌……仄かに赤く色づいた指先……」
熱っぽく息を吐き出して。
「麗しい御足のライン……!」
「触んな」
足蹴。
「クレイジー様のおみ足……っくふふ……」
平たく言ってしまえばダークシャドウはオリジナルであるX部隊の各メンバーのコピー部隊といったところなのだがその性質はオリジナルの性質とは正反対に作られている。故にあちらがまともであればあるほど此方は個性豊かな──いや余計な被害を被るわけなのだが。
ダークミュウツーもその一人。オリジナルが冷静沈着な常識人であるお陰で常識から外れたマゾヒストといった特徴を持ち得てしまった。
「気持ちわる……」
「お仕置きが必要みてぇだなぁ?」
ダークルカリオもその限りではない。
「あひっ!」
「クレイジー」
……構わない方がいい。
「お背中流しましょうか……? くふ……」
「絶対に要らない」
脱いだ最後の一枚を顔面に放って浴室へ。興奮したような声や喘ぎが僅かに聞こえたが知らぬ存ぜぬのふりをして先ずはシャワーを浴びる。
「うわ」
先程は湯気で気付けなかったが。
「すごい泡風呂」
「あいつらは俺たちを何だと思っているんだ」