神様のなにもない一日
暫くして、様々な料理が運ばれてきた。何処の晩餐会のつもりであるのか知らないが凡そ弟とふたりだけで食べ切れるような量ではない。
というのは想定済みらしく自分たちの目の前にはさりげなく一人前のオムライスの乗せられた皿が置かれた。要は他は今回の雰囲気作りの為に調理された飾りも同然の代物なのでこれだけ食せばいいという話なのだろう。
スプーン一つで食せるものを選択している辺り深い意図があるでもなくもっと単純にとにかく胃を満たしてほしいという思いが読み取れる。
「どうぞ、召し上がってください」
視線が気になるのが難点だが。
「んー」
「どうですか?」
クレイジーはもぐもぐと口を動かしながら。
「兄さんが作った方が美味しいかも」
「創造神と比べるなよ……」
これだけの料理の調理を担当したらしいダークリンクがフライパンを肩に担ぎながら、ばつの悪そうな表情を浮かべる。
「お二人が食事を済まされる頃にはお湯が沸いているでしょうから湯浴みを致しましょう」
ダークファルコが提案をする。
「僕たちの裸が見たいだけじゃないの?」
「滅多にない機会ですからね」
「……気持ちわる」
「冗談です。少なくとも自分は」