素直じゃないけど



……数分後。

「った」

カービィとヨッシーはマリオとルイージの部屋に来ていた。

「動くな」
「そう言うんだったらもう少し労ってよ」
「それじゃ治療にならないだろ」

溜め息を吐いて。ピンセットで消毒液を染み込ませた小さな綿を挟み、カービィの頬の切り傷にぽんぽんと優しく当てる。カービィはその都度体を跳ねさせて。

「一方的でしたねぇ」
「しょうがないじゃんあっちは剣持ってんだから」

端耳に治療を終えて消毒液やピンセットを片し、

「あのなぁ」

マリオは頬杖。

「喧嘩するなら大乱闘でやってくれ。あっちなら傷は勝手に治るしな」
「そっちの都合とか知らないし」
「はいはい絆創膏貼るよー」

苦笑いを浮かべてルイージが横から傷に絆創膏を被せる。

「カービィ」

呆れたように、ではなく。ヨッシーは困ったように言った。

「そんな調子では目標を達成できませんよ……?」
 
 
6/13ページ
スキ