悪なるサンタの大作戦!
……こいつ、なに言ってるんだ?
「ロリショタに玩具を送りつける変質者になりきれと」
「てめえはいい加減そのイメージから離れろ!」
ダークウルフはダークファルコを勢いよく指差して。
「……サンタに偽物なんてありません」
ごほんと咳払いをして。ダークウルフはスピカに優しく笑いかける。
「リーダーに“大好き”なんて言わせたそいつが、嘘であるはずはないんです」
――なんで寂しそうな顔してんだよ、お前が。
スピカはふいと目を逸らした。勘に障ってしまったのだろうかとダークウルフも一瞬口を閉ざしたが、胸に添えていた手をぐっと握って。
「笑顔にさせてくれた。そうでしょう?」
ダークウルフはにっこりと笑った。
「大丈夫ですよ! 深く考えなくたってこれは誰にでも出来ます」
スピカはゆっくりと顔を上げる。
「だから、誰でもサンタになれるんです!」
――賭けてみるか。
「ふん。そんなにサンタがしたいってか。仕方ねえな」
「やる気になったみたいですねぇ」
立ち上がるスピカを見て、ダークファルコはくすくす。
「こうなったら付き合ってもらうぞ」
「ふふ、誰にするぅ?」
「そっちじゃねえ!」
スピカは気を取り直し、すうっと息を吸い込む。
「ダークリスマス作戦、決行だ!」