悪なるサンタの大作戦!
まさかのハプニング勃発。
「え、誰か欲張って盗んだんじゃね?」
「やだっ、勘弁してよー!」
「犯人捜し……?」
ダークウルフ以外のメンツがざわつく中、スピカは人差し指で頬を掻きながら「あー」と声を洩らした。ダークウルフはかくんと首を傾げて。
「その、……お前のプレゼントな」
何やら言いにくそうにしているスピカに注目が集まる。
「最後まで思いつかなかったもんで用意してねーんだよ」
沈黙。
「……うわぁ、可哀想」
「どんまい」
途端にダークウルフの不幸を嘆く声が所々で上がり、ダークピットとダークフォックスは口々に両側に立って宥め、ぽんと肩を叩く。
「そっそんなあ……」
当然、本人もしゅんとして落ち込んだ。
「いやいや! 一応、考えたには考えたんだよ、だけどな!」
スピカは慌てて手を振った後、再び目を逸らす。
「……喜んでくれるかどうか」
「喜びますよ!」
ダークウルフはそう言ってずいと前に出た。
「リーダーがくれたものなら……俺、例えゴミでも喜びます!」
「それは寧ろ嫌われてんじゃね?」
苦笑いを浮かべながら、ダークルイージ。
スピカは迷っていた。それでもスピカが一応は考えたらしいプレゼントにきらきらと期待の眼差しを向けるダークウルフにスピカはふんと顔を背けて。
「……独占権」
「えっ?」
「何度も言わせんな! 俺の独占権! それがお前のクリスマスプレゼント!」