悪なるサンタの大作戦!



その頃、フォックスとファルコの部屋では。

「んんー?」

扉に仕掛けられていたトラップを難なく躱して、ダークフォックスは首を傾げた。

見れば、フォックスとファルコは同じ布団の中で眠っていたのである。すると、何を思ったのかダークフォックスは布団を捲り上げ、凝視。

「おや、どうかしました?」
「……なぁんだ。服着てなけりゃ確定だったのによー」

その口振りから大体分かった。

起きた時にあれこれ騒ぐような状態にさせてやるのも面白そうだが、残念ながら時間はそれほど残されていない。それに、彼らを枕元のプレゼント以外で驚かせてしまえば、此方の仕業だと即座にばれてしまう。それだけは避けたい。

「そういえば。お前は何を買ったんだ?」
「さあ。なんでしょうね」
「言ってくれたっていいじゃんよぉー」
「屋敷を出るまでがミッションです。長居は無用ですよ」

そう言って出ていくダークファルコに、ダークフォックスは膨れっ面。

「……よく寝てんなぁ」

自分も出ようとしたが、ふと立ち止まった。これは催眠煙のせいでもあるが、これだけ騒がしくしているというのにあちらはぐっすりだ。

――本当、面白くないくらいに。

「早くしてください。もう何人待たせてるかも分からないのに」
「へいへい」

プレゼント。喜んでくれっといいんだけどなぁ……
 
 
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