悪なるサンタの大作戦!
我ながら良いネーミングセンスだ。
「うわ、リーダーってばなに寒いこと言ってんの?」
そこへ偶然なのか何なのか、たまたま廊下を歩いていたところスピカの声を聞きつけたダークフォックスが、リビングにひょいと顔を覗かせ、くすくす。
一閃。
「まずはダークルカリオを呼んでこい」
ふんと鼻を鳴らすスピカ。リビングの入り口には、ダークフォックスだったと思われる黒焦げの何かが横たわっていた。……
ダークシャドウはある種、個性溢れるメンツ揃いだ。
それというのも、……彼らを造り出したマスターとクレイジーが何を考えていたのかは不明だが、とにかく。ダークシャドウの性格は元になったX部隊メンバーの性格を単純に反転させたものだからである。
「くくっ、リーダー」
彼、ダークルカリオも問題視されるような個性を持つメンバーの一人だった。
「詰まる所連中を欺き、あの手この手でそれぞれの内に秘めたる赤裸々な望みを敵軍の前に晒し上げてしまえ……と、こういうわけなんだろ?」
「ま、まあ確かに間違ってはないけどな」
向かいのソファーで足を組むダークルカリオは、何故か鎖を引いている。その先で繋がっていたのはパートナーであるダークミュウツーの首輪で。
「あっはは……いいじゃねえの。奴らのプライドを蹂躙してやるよ」
「趣旨は伝わってるんだろうな」
「あん? 性感帯暴いて攻めて攻めてイキ地獄だろ?」
「違うわボケ」
殴りたい性格をしているのは、双方変わらないようだ。