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僕らの正義
「殺されたんじゃない」
スピカは黙って耳を傾ける。
「その人自らが望んだ死だった」
もしかして。
「何度も呼びかけた。何度も揺すった」
スピカはふいと目を逸らす。
「……死んだばかりの人の体ってさ、まだ温かいんだよ」
想像した。
「それがどんどんぬるくなって、やがては体温を失う。どんなに抱き締めても戻らない」
それは、とても残酷で。
寂しい光景だった。
「スピカ」
フォックスは言った。
「殺すってどういうことか、本当に分かってるのか?」
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