僕らの正義
神の御告げ。言葉。
必死な訴えも虚しく男は殺された。僕にはそれが、悪事に手を染めたからという答えただひとつで殺めたようにしか映らない。確かに重い罪であればそうするのが正しいのかもしれない。でも、それでも僕には罪を償えるチャンスを。
「っ、」
神父のいた主祭壇の後ろにあった扉を抜けると奥までそう遠くはない通路が続いていた。向かって左側には窓が立ち並んでいるが、右側には二つの扉。手前の扉は通り過ぎて奥の扉へと向かい、ダークウルフは荒々しくもその扉を蹴り破る。
「……お前はさっきの神父様を生かすべきだったと判断していた」
ダークフォックスは口を開いた。
「それだって何も知らないからそんなことが言えるんだ」
砂煙が視界を遮る。
「さっきの答え合わせ」
やがて。
「お前はどう見る?」
……晴れる。
ルーティは目を開いた。
暗がりの部屋の中座り込んでいたのは。
年端のいかない子供たちだったのだ。