スマ学200のお題
110.マイナー
「うわ懐かしい」
エス組の教室。
「はぅあ!」
大袈裟な反応をして驚いてみせたミカゲを差し置いて後ろから彼が机の下で隠れてプレイしていたゲームを引き続き覗き込む。
「パックマン知ってるよ」
「も、持ち込み禁止なのは分かって」
「それ十年以上前のゲームじゃん」
誰かに言い付けられるものかと思いきや単に純粋な興味を示されただけだという事態にほっと息をつきながら。
「……如何にも。今度待望の最新作が発売されるということで予習復習も兼ねて押し入れの中から引っ張り出してきたので御座るよ」
パックマンはうんうんと頷いて。
「分かる分かる。クリアして日が浅い内は二周目とかしないんだけどさ。何年か経っちゃうと攻略法が頭から抜け落ちちゃって、それがまた面白くてどうしようもなくハマるんだよね」
「一度やり込んだゲームからはそう易々と抜け出せないもので御座るなぁ……」
ぷつん。
「ああぁあぁあっ!?」
声を上げるミカゲ。どうやら哀れにもゲーム機の電池が切れてしまったようで。
「あ、がが……まだ、セーブが……!」
「ご愁傷さま」
パックマンは事態を哀れみながら。
「スリープ出来たらいいんだけどねぇ」
「それは無理な話で御座る……」
ミカゲは机に突っ伏す。
「ゲームボーイにその機能は搭載されてないので御座るよ……!」
ゲームボーイ。
「何故……バーチャルコンソールで配信してくれなかったで御座るか運営よ……!」
「ゲームボーイ版でしか販売されていないようなコアなものをよく何周も出来るよねお前」
愛は時として壁となる。
「う……ううっ……アニメ化、まだかなぁ……」
「それは流石に望みが薄いんじゃない?」
「運営ぃぃぃ……」