おいでませ、ダーク診療所!



絶句した。

……肺活量といえば確かスパイロメーターとかいう医療機器を使って測るものではなかっただろうか。ところがマリオとルイージが目の当たりにしたのは。

「検査を始める」

どう見ても風船である。

「そこの椅子に座れ」

確かにチューブで繋がってはいるけども!

「これ絶対破裂するだろ!」

文句を言いながら指示された椅子に座らされるマリオ。

「スリル満点だろぉ?」
「んなもん診察に求めちゃいねえんだよ!」

手渡されたチューブには萎んだ風船が繋がっている。

「ちなみに三千を超えると破裂する」
「女子か!」 

成る程、出てきたメンバーが診断書を隠すようにしていたのはこいつのせいか。

破裂に怯えて思うように息を吐き出せないのでは診断も儘ならない。こういう時はリンクに頼りたいところだが、不覚にも彼は次の出番でなければその次でもなく、先に採血を済ませるべく検査に向かっている。

……待てよ?

こいつはリンクのコピーだ。ついでにそこの小さいのも。しっかりちゃっかりハイリア人特有の長い耳までコピーしている辺り、もしかしてもしかすると。
 
 
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