おいでませ、ダーク診療所!



スピカは目にした光景にひいっと顔を引き攣らせて。

「なっなっなんだ!?」

マスターとクレイジーはアイコンタクト。両側から彼の背後に駆け込み、盾に。

「スピカ! その二人を引き渡して!」
「絶対に動くなよ、命令だ」
「お前元々こっちサイドなんだから僕たちの味方をしろ!」

何が何やら状況がさっぱり掴めないがこの二人、また何かやったのか。

いや、どちらかと言えば現在進行形だったわけだが。となるとどちらか片方が余計なことをしてそれが彼らを行動に駆り立てたってところだろう。

「あのなぁ……」
「お前の身長を伸ばしてやる」


ピクッ。


「そんなの卑怯だよ!」
「この世界の全ては俺の所有物。どう設定を弄ろうが俺の自由だ」
「スピカはそんな手に引っ掛からないよね!?」

数秒の間を置いて。スピカはさっと目を逸らす。

「こらああぁあ!?」

マスターとクレイジーはにやり。

ちょろいな。
 
 
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