おいでませ、ダーク診療所!
ネスとリュカが出てきた。採血の検査を無事、終えたようだ。
「怖かった……」
「次は視力検査だし大丈夫だろ」
子供にとって注射というものはいつの時代も敵のようなものか。
「おじさん達も頑張ってね」
あぁ、ゾクゾクする。
マスター様に提案された時は面倒だし気乗りしないな、なんて思ったけどそれこそ全くの見当違い。医者ってのは素晴らしいねぇ、検査と称して金を得た上で血液を入手することが出来るなんて最高じゃないか。
「次の患者だぜェ、マルス」
健康の度合いによっても濃さや滑らかさが違う。
「血ィばっか見てんなよ早くしろ」
次はどんな血を見せてくれるのかなぁ……?
「よろしく頼む!」
魔王。
「我が輩たちは至って健康だがな! 念には念を、だ!」
次の患者はガノンドロフとクッパの魔王コンビ。
一体何色なのだろうか。そもそもがあの強靭な腕である。
「なるべくゆっくり入れるとして、ちゃんと(血管まで)入るかなぁ……」
今しがた丸椅子にどっしりと腰を下ろしたクッパは呟き声に思わず引き攣った。
「……ただの注射だよな?」