世界の終わり



というわけで。

依頼届の整理を手伝ってもらうことになりました。頼んでないけど。

「如何に面倒なものであれそつなく熟す」

マスターは依頼届をぴらりと広げて、

「それがリーダーというものじゃないのか」
「マスターは真面目過ぎるんだよ……」

ここはリビング。

基本的に依頼届は早朝リーダーが司令塔まで出向いて直接受け取る。それからメンバーが目覚めるまでにそれぞれの能力に見合った依頼届をリーダーの視点から振り分けて、メンバーの起床後本人に確認を取ってもらい依頼受け取りのサイン。

……という面倒な手順も朝はロボットとゲムヲが司令塔まで向かって依頼届を受け取ってくれるし、後は皆が朝は必ず通う食堂にある掲示板にピンで留めておけば、誰かが勝手に持っていってしまうのだ。

まあ、それでは依頼を受けるメンバーに偏りが出てしまうのだが……

「ルーティ」
「はい」
「誰がどの程度依頼を受けているか記録した紙とかは」

……ポカーン。

「……ま、無いんだろうな」
「ごめんなさい」

僕なんで突然押しかけた神様に謝ってるんだろう。
 
 
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