世界の終わり
ただひとつ助かったのは、一番感情的になりそうなフォックスやウルフがこの時ばかりは任務で不在だったということである。二人共遠慮なく銃を構えそうで怖いんだよね……いや相手が敵だからそれこそ当然なんだろうけど。
それにしても。
「……、」
僕は何か余計なことを言ったんでしょうか。
確かに話すこともないけどこうも無言じゃ息が詰まる。それでも何とか朝食は食べ終えて一先ず退散、とお盆を手に立ち上がれば、
「……、」
なんでついて来るの?
そりゃ来ちゃいけない理由はないけど。そもそもなんでまた、僕なの?
タブーに関してもそうだし。僕には神様の目を引く魅力でもあるんだろうか。
……ない。ないない。
「そういえばお前、依頼届の整理はやっているのか?」
グサァッこれまた痛い所を。
「あはは……」
これに関しては整理して見合った条件下のメンバーに渡すなんてことをしなくても皆が勝手に選んで解決してしまうのだ。早い者勝ち、みたいな。
「……ほう」
それを話すとマスター曰く。
「親の血は争えないな」