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世界の終わり
「半分ハズレだ」
弟は少しだけ眉を寄せて、
「……残りの半分は?」
思わず目を逸らす。
「ふぅん」
――ちゃんと向き合って。
「クレイジー」
今度は。今度こそ。
「話したいことがある」
事実から目を逸らさないように――
「お前が言っていた通りだ」
ぐっと拳を握る。
「……俺はあの日常が好きだった」
顔を上げて見据えはっきりと。
「大好きだった」
弟は沈黙している。
「本当は壊したくなかった。お前のことは恨んでいない、それでも」
大切だった。
「……やめてよ」
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