今日からワタシは
こいつ、日を追って阿呆になっていくな。
「……何を言っているんだ」
一応、訊ねてみる。
「リオン、あまり刺激しちゃ駄目よ」
「そうですよ。若気の至りとはいえ、まだ気持ちの整理が追いつかないでしょうし」
「いや待て! 何故フォローする!」
ユウが慌てて立ち上がろうとすると、リムが肩に手を置いて座らせた。理解不能だが、それでもふざけるなと視線を送ると。
「落ち着いて聞いてちょうだい」
リムは真剣な顔つきで見据えながら。
「貴方、妊娠してるのよ」
「私はオスだぞ」
さらりと返す。
「違うのよ、ユウ」
「貴様は今まで私を何だと思ってたんだ」
「いい? よく聞いて。……貴方はね」
リムはぐっとユウの肩を掴んで。
「生物学上、性別不明なのよ」
それポケモンの話じゃねえか!
「からかうのも大概にしろ!」
「普段から何となく女々しい思うとったけど……まさかメスやったとはなぁ」
「今まで一緒に風呂に入ってただろう!」
「気分を害されたなら謝ります」
「そっちじゃない!」