今日からワタシは



言いにくいったらありゃしない。

まるで子供のように瞳をきらきらと輝かせながら、じっと此方を見つめてくる。

「……その」

ユウは気まずそうに目を逸らして。

「繰り返すようだが、妊娠はしていない」

リオンはただ黙っている。

「今朝の体調不良はだな……早朝、任務の移動で車を使ったから乗り物酔いをしたんだ。私が弱いのは知っているだろう」

視線を遣ると、奴はこくりと頷いた。

「……だからとにかく気分をすっきりさせたくて、甘酸っぱいもの……グレープフルーツを頼んでみたら、御覧の有り様だ」

ユウははあ、と溜め息を吐き出す。

「大体、今まで男だったものが突然女になるわけがないだろう。貴様そんなことも」
「当たり前じゃないか」


……え?


「そんなの、私だって知っているぞ?」
 
 
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