悪なるアイツを倒すには



い、いや。まだだ。まだ慌てるような時間じゃない。

負けたところでデメリットを受けるのはダークカービィ、彼らとは確かにそういう条件を交わしたはずだ。とはいえ彼らにとっては単なるデメリットでしかないこの勝負……デメリットの為に代わりを申し出たとも思えないし、それだけこの勝負に負けない自信があるということか。

「言っとくけど」

カービィは担いでいた剣を地面に突き立てる。

「ロイのことだからそいつにデメリットをなすりつけるなりして対策してるつもりなんだろうけど、ぶっちゃけそれ関係ないからね」

……え?

「拘りがないのは誰に対しても同じっしょ」


そして、気付く。


「僕が勝ったら何でもしてくれるよね? ニセモノさん」

ああぁあああぁあ!? 

「おまっそれはねーだろ!」
「勝負を提案したのは僕だし、僕がルールだよ?」

カービィは引っこ抜いて剣を差し向ける。

「手駒にしないとは言ってない」
「性格悪い奴ってなんでそういうところだけ頭が回るんだよ!」
「ちょっと考えたら分かることなんだけどね……」


さあっと風が吹いた。


その時が来たのだと悟って剣を拾いダークカービィは立ち上がる。

「ルールは動きを制した方の勝ち、ってことでオーケー?」

ダークカービィはこくりと頷いて了承の意を示したが。

本当に大丈夫だろうか……?
 
 
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