ハツジョウ禁止!
次のターゲットはユウである。
「くじ引きする必要ある?」
ドンキーは箱の穴に手を突っ込んで、
「相手はユウやで?」
「甘く見ちゃあいけないよ」
カービィはあれで懲りたようだった。
「最上級にきもかった」
「なんやそれ」
「あっ」
リンクは声を洩らして。
「なんだ。てめえか」
ウルフはふんと鼻で笑ってみせる。
「そのようです」
「リンク、掘られないようにねぇ?」
「ご心配なく。逆に掘りますから」
「それ何も解決しとらんて」
ドンキーに突っ込まれつつ、リンクはカービィから小瓶を受け取って扉の前へ。
「男は度胸やで!」
「分かってますよ。……では」
リンクはドアノブを捻り、入室する。
――確かに発情期だと聞かされたのだが。
「……何の用だ」
「えーと」
リンクはベッドの縁に腰掛け、いつもと何ら変わりのない様子で読書をしているユウを見て、暫し呆気にとられていた。