ハツジョウ禁止!



「か、勘弁、して……っ」

ベッドに両手を押さえ付ける力は思っていた以上に強く、カービィは内心焦っていた。そんなカービィの心の内など知る由もなく、ネロは首筋に顔を埋めて。

「ほんと……旨そうな匂いだよな……」
「うわっ! ちょ、落ち着いてってば!」

あらゆる意味で恐怖だ。

「落ち着いてるっての!……だから」

ネロは顔を上げると真剣な顔つきで。

「俺の子供を、産んでほしい」
「いやだから落ち着いて!」

カービィはネロを足で押し退けようと試みるが、ちっとも退くような気配がない。

「ていうか生物学上無理だから!」
「可能にすればいい話……」
「んなの許容範囲外だ、バカトカゲ!」

ああもう! こいつに尻尾が生えてりゃ先端に灯った火を吹き消してやるのに――
 
 
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